日本の労働者人口について2022.09.14(水)

  • 総合人材支援

生産年齢人口の減少

1995年をピークに生産年齢人口(働くことができる年齢。対象:15歳~65歳未満)が減少しています。
外国人材の活用を考えていますか。

生産年齢の推移1

国立社会保障・人口問題研究所資料より

生産年齢人口は、2030年には6,773万人、2060年には4,418万人(2010年人口の45.9%減)にまで減少すると言われています。

生産年齢人口の推移2

人数2020年との差
2020年7,341
2030年6,773▲663
2040年5,787▲1,619
2050年5,001▲2,405
2060年4,418▲2,988
総務省 平成29年度版情報通信白書より(単位 : 万人)

2020年との比較で、2030年の633万人減と2040年の1,619万人減を例にそれぞれ当てはめると以下のようになります。

約7万人の従業員を抱える日本を代表する自動車メーカー(除:連結企業)の場合

2030年には、該当自動車メーカーの約89社、2040年には、約228社分の生産年齢人口が不足することになります。

中小企業基本法で定められた製造業など300人以下の企業の場合(従業員数300人で計算)

2030年には約21,000社、2040年には約5,400社に相当します。そう遠くない将来に起こり得ることなのです。

職種別有効求人倍率(一部)

「厚生労働省一般職業紹介状況」によると、2022年3月現在での有効求人倍率は1.21倍です。新型コロナウィルスの影響で令和元年以降、大きく下がりましたが、少しずつ回復傾向にあります。

厚生労働省「職業安定業務統計」より

職種により大きな差があります。最も倍率が高かったのが、建築・土木・測量技術者で6.63倍、次に介護サービスで3.15倍と職種によっては、人手不足が依然として解消されていません。

外国人材の推移

在留資格別外国人材数の推移

厚生労働省「職業安定業務統計」より

日本で働く外国人労働者の数は、年々増加しています。『厚生労働省が発表した「外国人雇用状況」の届出状況まとめ』によると、2016年には初めて100万人を突破し、2019年10月時点での総数は165万8,804人(前年比13.6%)と顕著な増加傾向であることがわかります。

特定技能分野別 特定技能1号在留外国人数の推移

(特定産業分野別 特定技能1号在留外国人数の表)

各分野で増加していることがわかります。2020年12月末からの1年間で全体で約18,000人増加、増加率 が約3.2倍となりました。
その中でも特に介護サービス業については、近年、高い求人倍率で推移していることや、この1年間で特定技能1号在留外国人数が約5.5倍になったことから、外国人材を人手不足の解消につなげていることがうかがえます。
日本の人口動態を考えると、介護サービスを必要とされる方は急増していくことは確実と言えます。今後も採用する企業側で特定技能人材を活用するニーズは拡大していくものと考えられます。

外国人材雇用のメリットと外国人材が担う役割

日本総合研究所「人手不足と外国人採用に関するアンケート調査」よりOTA FACTORY株式会社で作成

外国人材を採用・活用している、または今後検討している理由

半数の50.2%が「日本人労働力が集まらないから」となり、人手不足がいかに深刻であるかを表しています。
一方、

  • 「外国人材採用で組織を活性化したい」= 15.8%
  • 「外国人のほうがまじめに働く」= 13.1%
  • 「外国人ならではの業務がある」= 7.9%

その他

  • 職場の雰囲気改善の起爆剤
  • 労働意欲が旺盛
  • 日本人がやらない仕事を担っている

などが挙げられます。
外国人材を雇用することは、人手不足解消だけでなくこのような大きなメリットであると同時に、日本の企業において外国人材が極めて大きな役割を担っていると言えます。

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